君は悪魔か少女になって

来世は高校球児になりたいOLの日記

東京依存症

学生時代にはあまりなかった感情、「上京したい」が24歳から突如として心を支配するようになった。

そもそも大学受験も就職活動も、場所にこだわりがなかった。

たまたま受かった大学が地元で、たまたま入社したい会社が地元だっただけ。

東京の会社に内定ももらっていたけど、なんとなく選んだ地元。

家族がいて、彼氏がいて、友人がいる町。

都会でも田舎でもなく、それなりに住み良い町。

そんな人生に不満もなく、なりたい自分も定まらず、地場企業で昇進していこ、くらいの、そのくらいの気の持ちようだったように思う。

 

 

そんな私に突如として湧き上がった「上京願望」。

ふつふつと湧き上がったその感情はかなり厄介で、仕事だけでなく合コンや交友関係にも影響を与えた。仲の良い同僚には「東京の呪いでもかかってんのか」と言われるほどに東京に行きたい気持ちが強いのである。謎だ。

ここまでくると、地元の男と付き合ったら一生ここにいなきゃいけないのかと思うとゾッとしてしまい、他人の好意を無下にしてしまう。「彼氏作る気無いんです」とか平気で怖いこと言う。

25歳の総合職OLが彼氏いりませんなんて、恋愛対象が女性か、もしくは不倫しているやつでしか聞いたこと無えよ

 

 

ていうかもっと人生楽なタイミングで上京できたやろ

 

プリティーティーンエイジャー・茜(18歳)に助言ができたら良いのですが、いまさらそんなことはできない。人生は失敗の連続。

 

 

 

トリガーになったのは社会人二年目、長年お付き合いしていた恋人との別れだと思うんですよ。

しっかり者で地元で勝ち組の仕事を手に入れていた彼は、ふらふらと東京でも就活をしていた私のことをよく思っていなかったようで、私が結果的に全国転勤がある総合職採用で決まった時とても不安そうだった。

結婚を考えてくれるような誠実な人間だったので、許せなかったんだと思う。

やりたいことなら応援してくれたと思うけど、職種も業種も定めずに就活をしていたんだから、そりゃ心配にもなるわな。

しかしまあそんな彼氏に「なんで応援してくれないの!?人生は!!!!!!!!!みんなそれぞれ一度きりなんだから!!!!!!!!!!!!」

厨二病発言を繰り返し、結果、別れた後

「これで!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!私は!!!!!!!!!!!!!!!!!!自由!!!!!!!!!!!!!!!!」

ってなったんだと思う。

文章にするとかなりアホっぽい。

でも人生は一度きりなので東京の呪いにはかかったままでいたい。

 

正直地元で合コンすると、「え!?◯◯高校!?▲▲知ってる!?」という会話に始まり、絶対に知り合いとつながる謎の儀式あるのもううんざりなんですよ。

ちょっと夜遊びしたら友人に筒抜けだったり。

おちおちデートもしてられないよ。

中心街歩けば職場か旧友に見つかるし。

 

この町にプライバシーは無いのか。

 

 

 

 

とはいえ

 

昨日仕事帰りバスで寝ていたら、隣に座った高齢のご婦人から突如「あなた、どこで降りるの?」と聞かれたので、「あ、次ですよ」と答えたところ

 

「お疲れのようだから降りる時起こしてあげようと思ったけど、それなら大丈夫ね。今日もお疲れ様。」

と言われた時は、地元、最&高じゃん・・・と思いました。