君は悪魔か少女になって

来世は高校球児になりたいOLの日記

キャバ嬢OL

学生時代スタバでバイトをしていたのだが、お客さんから連絡先をもらう事がよくあった。

これは別にカワイイ自慢でもなんでもないんだが、本当にモテた。

確かに私はスーパー可愛かったけど(?)、私よりも可愛い子なんてごまんといたし、本当に見惚れるほどの美人がたくさんいる。

仲のいい美人もそりゃモテてはいたが「連絡先を聞かれる」「デートに誘われる」回数で行ったら、私の方が多かったんですね。

その美人は悔しい事に性格もめっちゃくちゃ良かったので、「アカネは可愛いし気立ても良いから好かれるのよ。」と綺麗な横顔で言ってくれた。

悔しい。性格くらい性悪であれ!!!!!!!!!!

 


何が言いたいかというと別に私は可愛い路線で世間の支持を受けていたわけではなく、「なんかいけそう」路線でモテモテだったんですね。

お客さんの顔と好きなドリンクを覚えるのが得意だったので、来店3回目くらいになれば絶対「今日もアイスモカにしますか?」「今日は疲れてそうだから甘めにしますか?」って話しかけるし、コーヒー好きなサラリーマンの席で突如コーヒー当てゲーム開催したり、服装や来店時間などの変化に敏感だった。

不意に話しかけるとハッと顔を上げてくれる感じがたまらなく好きだったんだよ。

 きもいよね。わかる。今書きながらきもいなあって思ってるから許してほしい。


まあ、これは本当に良い点でもあり悪い点でもあったので、お店のマネジメント的には常連客を増やすキーパーソンとして重宝された一方、ストーカー気質なお客さんに悩まされる事も、少なからずあった。

 

 

 

社会人になって、「道沿いにある店舗ではなく、わざわざ百貨店の上層階まで上ってスタバでコーヒー飲む大人」は絶対に店のファンだし、私たちに会いに来てるも同然だったと気付いた。

当時のわたしは「俺のこと…好きなんじゃね!?!おじさん」製造機だったことに気づいたのは、卒業してからの話。

 

 


もちろん仕事終わりのヘトヘトOLさんも来てくれてたし、百貨店の従業員さんも愛してくれていたので決してそれは男性に限った話ではないのだが、異性のファンは最高に楽しかったし、簡単にできた。私自身サービス精神の鬼だった上に、そもそもスタバ自体がお客様へのホスピタリティやサプライズを大切にする会社だったので、距離感を見誤ると勘違いさせてしまうのは既定路線だったように思う。

 


罪な女だ。(?)

 

 

 

 


社会人となり、20代の折り返し地点に立ってもなお、私は持て余したサービス精神を振りかざして生きている。

そしてさらに残念なことに、ノルマ地獄の渦中で「好かれたら!!!!!!!!契約!!!!!してくれるかも!!!!!!!」と半狂乱になった私は、お客さんの前でヘラヘラしまくり、愛想振りまき、ごますりまくり、契約を取っているのだ。完全に悪化している。

 

 

 

そして全ての戦いを終え、お客さんと「今度ご飯行こうね」という約束だけが残った状態で私は思うのである。

 

 

 

私、もしかしてめちゃくちゃ女性性を売り物にしてない・・・?

 


職場での性差別にとやかく文句言って会社とポスト巡って大戦争してるのに、気づけば私の営業スタイルは完全にキャバ嬢のそれ。

私が男だったとしてもこの人は契約してくれたのか?担当として私はどこが評価された?と考えてはやりきれない気持ちになったりする。

悲しい。

 


「若さや可愛さは武器になる」何て言うけど、それを失ったとき女の人は一体何になるんだろう。

めっちゃ怖いじゃん。

 


先輩に神妙に悩み相談したら「お前のブース、声だけ聞いてたらお客さん楽しそうすぎておっぱい出してるんか?って思うときあるもん。」って言われた。

 


おっパブじゃん。

もはやキャバでもない。

 


知的清楚なキャリアウーマンへの道のりは遠そう。

 

 

 

 


早く梅雨明けないかなあ〜。